出産は、多くの人にとって人生において最も幸せな瞬間の一つです。
しかしながら、出産後に母親の身体や心に多大な負担がかかり、肉体的だけでなく、イライラしたり、落ち込んだりすることがあります。
こんな症状が現れた場合、「産後うつ」の可能性があります。
そこでこの記事では、産後うつから抜け出すための5つのステップを解説します。
産後うつとは?
産後うつとは、産後に現れるうつ症状のことで、産後3カ月~1年以内に発症することが多く、母親が直面する精神的な課題の一つなのです。
女性のなんと10~15%(※1)が発症するとされており、決して珍しい病気ではありません。
そのため、産後うつの原因を知ることで、少しでも症状を和らげたり、未然に防ぐことも可能です。
通常の産後の喜びや疲労感と産後うつの症状はしばしば混同されますが、実際には異なるものです。通常の産後であっても、感情の波があることを理解しつつ、それが産後うつに進展していないか注意深く観察することが必要です。
産後うつの原因
ホルモンの変化、睡眠不足、疲労、社会的な圧力、孤立感などが産後うつの原因となります。これらの要因を理解することで、具体的な対策が打てるようになります。
ホルモンの変化
妊娠中や出産後、女性のホルモンバランスは大きく変化します。特に出産後の急激なホルモンの変動は、気分や情緒に影響を与え、産後うつの発症を促す要因となります。これを理解することで、この生理学的な変化に対処する方法を模索することが重要です。
睡眠不足と疲労
新生児の世話や夜間の授乳により、新しい母親はしばしば睡眠不足や疲労と直面します。これが持続すると、身体的な疲労が心理的な負担と結びつき、産後うつの原因となります。適切な休息とサポートの確保が必要です。
社会的な圧力と孤立感
社会的な期待や規範、そして他者との比較からくる圧力も、産後うつの原因となります。同時に、育児に奮闘する中で孤立感を感じることも一般的です。これらの社会的な要因に対処するためには、オープンなコミュニケーションやサポートシステムの構築が重要です。
産後うつ克服の5ステップ
産後うつから抜け出すためには、サポートシステムの構築が不可欠です。身近な人や専門家のサポートを受け、自己ケアを怠らないようにすることが大事です。
①自己ケアの重要性
新しい母親が自分を犠牲にしてまで育児に専念することは逆効果です。自己ケアが十分に行き届かないと、産後うつの症状が悪化する可能性があります。十分な休息、バランスの取れた食事、適度な運動など、自分を大切にする習慣を身につけましょう。
②日々のストレス管理
育児や日常のストレスは避けられませんが、そのストレスにうまく対処することが大切です。リラックス法や瞑想、趣味の時間を確保することで、日々のストレスを軽減し、心の健康を保つことができます。
③まわりの人を上手に頼る
なんでも完璧に一人でこなそうとせず、上手にまわりの人を頼ってください。
頼ることは悪いことではありませんし、決して育児を手抜きしているわけでもありません。
上手に頼ることでよりよい育児ができるようになります。
パートナーや家族、知人、子育てチャット相談を利用したりするだけでも、気持ちが楽になりますよ。
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④睡眠時間を確保する
睡眠時間が短くなると、どうしても体調が悪くなったり、精神的にも不安定になります。
そのため、できるだけ睡眠時間を確保することが大切です。
赤ちゃんと一緒に寝る、家族の協力を得ながら仮眠する時間を作るなど、できるだけ日中に寝る時間を作るようにしましょう。
⑤専門家との相談
産後うつは一人で抱え込むべきものではありません。心理的な専門家や医師との相談は、的確なアドバイスや治療法を提供してくれます。プロのサポートを受けることで、効果的なアプローチを見つけ、早期に回復へと進むことができます。
産後うつの治療法とは?
産後うつの代表的な治療法としては以下の3つです。
・心理療法
・生活習慣の改善
薬物療法
抗うつ薬や抗不安薬などの薬を処方することがあります。ただし、授乳中の母親は薬の成分が母乳と混ざる可能性もあるため、母乳で育てているママは注意が必要です。
心理療法
カウンセリングや心理教育などが行われます。
患者の自己認識を促進し、問題解決の能力を向上させることが目的となります。
生活習慣の改善
適度な運動、バランスのとれた食事、十分な睡眠などを心がけ、ストレスを少なくする生活を心掛けてください。家族や友人と話をするだけでも有効な一つですよ。
前向きな未来への一歩
新しい母親が産後うつから抜け出すためには、まず産後うつの理解が欠かせません。その上で、原因を知り、サポートシステムを構築し、育児との両立を工夫することが大切です。そして最終的には、前向きな未来への一歩を踏み出すために自分自身に対するケアが欠かせません。
決して一人で抱え込まず、無理をせず、周りの人や地域・家族・友人・専門家を上手に活用してください。
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